少子化とリストラが野球文化にのしかかる

自宅近くの公園の一画に野球場があり、子供チームの練習や大人が草野球に興じているのを見かける。もしかすると隣接する企業のグラウンドなのかもしれない。すっかり野球熱が冷めている私でも、あのグラウンドやスコアボードを見るのはなんとなくワクワクするもので、ユニフォーム姿を見かけたときはつい足を止める。プレーをしていない時には地ならしをしたり水を撒いたりする人もいて、グラウンド維持には手間がかかっているようだ。

将来、野球をプレーしたり観戦するのは子供たちの世代だ。彼らのあいだで野球はどう位置付けられているのだろうか。以前も書いたがウチの長男のクラスでは男子の将来の夢の8割がサッカー選手で、プロ野球選手はひとりもいなかった。当然ながらこうした危機感はスポーツ用品メーカーに顕著で、本日付日経によると、ミズノは「企業のリストラが進んで、草野球の習慣がなくなった」と嘆いているそうだ。確かに、あまり盛り上がらない実業団チームを持っていることや、「活用されないでブラブラしている」どころか、グラウンド整備の維持費までかかる広大な土地は無駄なコストに見える。「グラウンドをつぶして駐車場にしちゃった方が日銭が入る」というわけだ。「リストラ」という言葉は社員のクビ切りだけを意味するような風潮だが、語源はリストラクチャ、本来の意味は「再構築」だ。構造的な無駄を見直して事業を再構築するという意味では、まさに企業の野球文化はリストラの嵐にさらされている。

しかし、日経の記事によると少年野球リーグへの参加人数はかえって増えているし、高校の硬式野球部員は3年連続で過去最高を更新中だという。今の少子化社会にあってこの実績は驚くべき事だ。そしてゼットの北海道地区の売り上げは去年より1割もアップした。日ハムがフランチャイズになった影響だろう。

巨人の全国的な一極集中人気は明らかに崩壊したが、日ハムの北海道移転はとりあえず成功した。このふたつの事象は決して独立して偶然に発生したものではない。そして新規球団参入が期待される東北は盛り上がっている。少子化とリストラの危機の中、日本の野球文化は大きく変わろうしているのかもしれない。
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by haloon | 2004-10-07 22:07 | 本日のお題
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