「要請を受ければ国のために戦うか」

「渋る兵士に突撃を命じる方法」というジョークがある。イギリス人には「女王陛下が命令している!」と言え。イタリア人には「あの茂みの中にはいい女がいるぞ!」と言え。そうすれば兵士は喜んで突撃する。ジョークではあと数カ国を取り上げていた気がするが、忘れた。

14日付読売国際面のベタ記事が「英国民の8割『国のために戦う』」との見出しでイギリスの高級紙タイムズの記事を紹介している。それによればタイムズが18歳から30歳までのイギリス人に「要請を受ければ国のために戦うか」と聞いたところ、「無条件で戦う」が22%、「戦う理由に納得すれば戦う」の条件派が57%だった。読売の見出しはこの2つの数字を合計して「8割が戦う」となったのだろう(ちなみに「いかなる条件でも戦うことを拒否」は19%だった)。ところが当該記事をタイムズのネットで見ると、冒頭の一節が「イギリスはもはや武器を取って女王陛下や国のために無条件で命を捧げる人々の国ではなくなりつつある」となっていて、おやおやこちらはいきなりの詠嘆調、読売から受ける勇ましい印象とは大分違っているのだ。もちろんこの結果には戦争突入の大義が揺らいだ今回のイラク戦争の影響が大きいし、タイムズもそれを炙り出したいのだ。

その一方で読売新聞はこの記事を紹介することで問いかけている。「日本人よ、あなたたちならどうするか?」

第二次世界大戦の日本国家は「天皇陛下万歳」という共同幻想の元に命を投げ打つことを国民に要請した。そしてそれが崩壊、それでは現在の日本人には何があるのだろうか?「日本のために戦う」と明白に宣言することに抵抗を感じる日本人は多いはずだ。戦後世代の我々はそういう教育を受けてきた。

改めて自分に問いかける。「誰のために戦う覚悟があるか」。どこかで聞いた歌詞のようで気恥ずかしい気もするが「愛する者のために戦う」というのがやはり素直な回答だ。そして私も、私が愛する者たちも、みんな日本に生まれて、日本人として生きてゆく。
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by haloon | 2004-09-14 23:10 | 本日のお題
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